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作業療法士として働くためには、国家資格の取得が必要です。では、実際に資格を取った1年めは、どのように業務に携わって過ごしていくことになるのでしょうか。作業療法士のキャリア1年めを病院で勤務した人の話をもとに、資格職ならではの研修なども含めて見ていきましょう。
協会や勤務先で定められた研修プログラムを受ける
作業療法士の1年めには、協会が定めている新人用の教育プログラムがあり、義務というわけではないのですが、しっかり受講するように指示されています。
また、協会に属していないような団体もあり、そういった場合、例えば病院自体が主体となってオリジナルの研修プログラムを用意していることが大半です。いずれにしても、何らかの研修を受けることが、作業療法士の1年めとしては一般的とされています。
ある作業療法士の話によると、病院独自のプログラムとして、勤務2年めも先輩がついて1週間に1回はレポートを提出してやり取りをしたり、自分の受け持っていた患者さんの症例をレポートにまとめて発表したり、といった形式もあるようです。
協会への入会は必須ではないそうですが、協会で実施するプログラムには、ほかの病院の人たちも来てディスカッションや情報の共有ができるほか、自分の勤務先にはないようなワイドな考えでアプローチできたりと、知識と経験を得るうえでもとても大切な場になるようです。
作業療法士になったとき、もし迷うようなら入会しておくほうが、スキルを磨いていくなかで役立つことでしょう。
ちなみに、現在では「現職者共通プログラム」と呼ばれ、キャリアに関係なく、協会に入ると誰でも受けられるようになっています。
1年めから患者さんを受け持つ
作業療法士は資格業という特性上、研修はあるものの、1年めから患者さんを受け持つことは十分にあり得ます。もちろん基本的には、先輩の作業療法士がアドバイザーとしてついてくれますが、緊張感や不安な気持ちは誰しもが感じることだと話を聞いた作業療法士は言います。
作業療法とはどのようなものかは、何年か仕事をしていくなかでしだいにわかってくるものなので、1年めでは何のことかわからないというケースが多くあるそう。そのため、患者さんと初めてかかわり壁にぶち当たるという状況は、ほとんどの作業療法士が通る道と言えます。
1年めの過ごし方として、テクニックなどの勉強を重視しがちになるそうですが、並行して患者さんの人物像をキャッチできるような勉強をしておくことが、将来的にも役立ってくるようです。
話を聞いた作業療法士の体験談としても、実際にテクニックよりも大切なのはそちらの技術だったという声がありました。
資格取得の前に実習には行くものの、実際に作業療法士となり、資格をもった状態で患者さんと向き合うことは、気持ち的には大変な面があるそうです。緊張感や不安な気持ちに押しつぶされないよう、研修はしっかり受けておくことを心がけておきましょう。
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