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病気の治療を受けながら死を迎える人は、病気そのものからくる苦痛と治療の苦痛、そして思いどおりに生きることができないといった、病気以外の苦痛を感じながら亡くなるケースが少なくありません。そうした死を前にした苦痛を少しでも軽くするために、「本人を最もよい状態に置く」看護の目的を実現するケアについて、特に高齢者を対象とする具体的な実践論を研究しています。(東京有明医療大学 看護学部 川上嘉明教授)

※このコンテンツは2017年~2018年の取材に基づき構成しています

死を前にした苦痛を少しでも軽くするための実践論

東京有明医療大学看護学部 川上嘉明先生

当たり前の「死」をどう受け入れるか

人は病気や老衰等によって死に至りますが、死そのものは生まれてくることと同様に有性生殖をする生物に不可欠の生命現象です。延命治療などで死を先延ばしにすることはできても、死を回避することはできません。死に直面するとうろたえ、生きる気力すら失ってしまうこともありますが、死は誰にでも訪れる当たり前のことなのです。そんな当たり前のことを受け入れ、穏やかにそのときを迎えるにはどのようにすればいいか。臨床データを用いてその方法を理論的に構築するのが、私の研究の目的です。

その人らしく最期を迎えるための看取りのケア

研究テーマのひとつは、苦痛をできる限り除くためのケアについてです。たとえば、がんという病気は、痛みや苦しみを伴うものですが、抗がん剤などの治療、また自分の人生が自分でコントロールできないといったことも、大きな苦痛となります。こうして死を迎える患者は、病気以外の苦しみが穏やかさを凌駕していることが少なくありません。
死が不可避となっていても続けられる点滴などの栄養や水分補給も、死期が近い人は体内の水をうまく排出できなくなるため、そうした処置が苦痛になることがあります。医師と相談し点滴の量を減らすことによって、穏やかに枯れて行くような姿になります。点滴を減らすといったことは看取る家族にとって辛いものに映るでしょう。しかし、死を迎える人にとっては、穏やかに過ごすために「最もよい状態」につながり、その姿の方はむしろ自然で、本人が苦しんでいない様子が家族の癒しにつながります。
看取りのケアは最期のその時まで自分らしく、最もよい状態で生きるためのケアであり、そうした姿は残される家族にとっての重要なグリーフケアの準備となります。

取材協力:東京有明医療大学 看護学部 川上嘉明教授

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