専門・各種学校に行くメリットって?

授業の約8割が、目指す職業に直結!

専門学校は、目指す職業に直結した専門科目が全体の科目の約8割を占める。それに対して大学では、幅広い教養を身につけることを目的に、語学をはじめ、学校によっては体育まで含む「一般教養」とよばれる科目を取る必要があるため、卒業に必要な単位の一部が専門分野以外の科目になっている。こうしてみると、専門分野を学ぶことに集中できるのが、専門学校の特色といえる。

文部科学省「平成23年度 専修学校を設置する法人等の組織に関する調査、学科、教員に関する調査」より

学んだ専門分野への就職がキホン

専門学校の分野別生徒数

学んでいる分野への就職率が高いのも専門学校の特徴。全体の卒業者のうち、関連分野への就職者の割合は約74%にも及ぶんだ。なかでも高いのが医療関係の学科で、88%の人が関連分野で活躍している。

また専門学校進学後、どんな点が「就職に有利」と感じるかについては、1位は「企業への就職率が良いこと」「資格試験の合格率が高いこと」の2つ。次いであがったのは「希望する職種に就きやすい」、「実践的な技術が身につけられる」だった。

専門?大学?先輩の決め手は…

調査によると、専門学校に進学した人が志望校を選ぶときに重視した項目の1位は「学びたい学部・学科・コースがある」(70.0%)で、2位は「就職に有利であること」(60.1%)だった。「就職に有利」という点は、大学進学者でこの項目を重視した人が約4割だったのに比べて約2割も多く、やはりこの点が高く評価されていることがわかる。

文部科学省「平成25年度 学校基本調査」(文中では平成24年度間の数値を使用)
リクルート「進学センサス2013」より

卒業した後は、大学・大学院に行く人も

専門学校の2年制以上の学科を修了すると、大学への編入試験が受けられる。編入試験は、英語などの基礎学力や、志望する学部・学科の専門知識などが問われる「筆記試験」、志望動機などが問われる「小論文・志望理由書」、「面接」などが課されることが多い。

編入する年次を2年生か3年生にするかは、専門学校での履修内容を審査したうえで決められる。専門学校からは、例年1600人ほどが大学に編入しているよ。また、専門学校の4年制を修了し、「高度専門士」の称号を得ると、大学院への入学資格が得られる。

文部科学省「平成26年度 学校基本調査(速報)」より

2~3年で学べば、学費は比較的スリムに

大学と専門学校の学費を比べると、1年めに支払う「初年度納入金」には大きな差はない。しかし専門学校は大学より修業年限が短いことが多いため、大学と比べるとトータルでは学費が抑えられることが多い。例えば、建築士(2級)、栄養士、保育士などを目指せる学科をみると、大学が4年間なのに対し、専門学校では2~3年間で修了できる学科が多くある。このため1~2年分の授業料負担が減ることになる。学費を抑えたい場合にも、専門学校のメリットはあるといえる。

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