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算法少女
遠藤寛子/著

江戸の町娘、数学で身を立てる

江戸神田の医師の娘・あきは、算法が得意。評判を聞いた久留米藩主・有馬侯は、あきを姫君たちの算法指南役にしようとする。しかし、邪魔をする者やライバルの少女があらわれ…。1775年に刊行された実在の和算書『算法少女』。その成立のいきさつが物語になった。江戸時代から数学への熱い思いは変わらない。

「数学の物語」の他の本

謎と天才が出会うから面白い
数学物語 新装版
数学難問でバトルする青春
青の数学

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44数学は役に立つ?

アインシュタインも絶賛の数学物語

1884年生まれの著者は、1930年にこの本を世に出した。数とはいったい何なのか、数の概念はどのように発展してきたのか? 指を使って数える感覚にはじまり、自然数、整数から有理数、無理数、実数、無限や連続といった難問まで。今なお輝く数学読み物の古典。アインシュタインが「数学の進歩を扱った本として、私がこれまでに手に取った本の中で間違いなく一番面白い」と大絶賛だ。

45天才数学者に学ぶ

無限とは何か? それは数なのか?

「無限」が数学の概念として扱われるようになったのは、19世紀後半からだ。数学になる前、無限とは神だった。神の領域を数学の問題とした数学者カントールは、異端視され精神を病みながらも超難問を考え続けた。ミステリアスな無限の性質とそれに挑んだ数学者たちを描く。研究とは命がけで行うことなり。

47世界を変えた数式

最大の難問に挑んだ数学者のドラマ

17世紀のフランスに生きたフェルマーは、役人として働きながら、趣味で数学を研究する。のちにフェルマーの最終定理と呼ばれる謎の命題を遺す。「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」という思わせぶりなコメントとともに…。1994年、ワイルズが完全証明を果たすまでのドラマ。まるでサスペンス映画を見ているほどに手に汗握る。数学はこんなにもアツかった!

48ここまでいけば一人前

「オカ・キヨシ」は、ひとり?

岡潔は日本の数学者だ。独創的な見方で世界の数学者を驚かせた。海外では「オカ・キヨシ」という集団がいるんじゃないかとも噂された。では、理性の人かというとそうではない。数学のもとになるのは頭ではない、情緒だ、と訴える。天皇陛下にも「数学とは生命の燃焼です」と断言した。世界を驚かせた天才は、スミレがスミレらしく咲くように、発見の喜びを喜んで生きていた。情緒を愛する数学者・岡潔の随筆集に触れてほしい。