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理容師の20年後、30年後はどうなる?

理容師の20年後、30年後はどうなる?

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理容師の仕事は今後どのようになっていくのでしょうか。20年後、30年後には理容師はどのような環境で、どのような人と、どのような仕事をしているでしょうか。そんな未来を考えるなかで、目覚ましく発達を続けるAIが理容師に及ぼす影響についても考えてみましょう。

AIとの共存はできるが、仕事はAIにはまかせられない

今後、どの程度AIが発達し、理容業界にどのような変化があるのかは未知の世界ですが、AIが人間の代わりに仕事を請け負ってくれるのであれば、共存することは十分可能だと考えられます。
 まず、お掃除AIロボットの導入です。今はどの理容室でもカットした髪や剃った髭を床に落としているため、常時モップなどで床を掃かなければなりません。主にアシスタントの業務として、ことあるごとに床を掃くという作業を繰り返しています。床に落ちた髪を踏むと滑るので危険ですし、衛生的な面や見栄えからもあまり良いものではないからです。もし、この仕事を専門で担当するお掃除AIロボットがいれば、アシスタントの仕事は減ると考えられます。アシスタントが掃き掃除に費やしていた時間を、シャンプーやカットの練習に充てることができますし、お客さまによりていねいに時間をかけて対応することも可能だと考えられます。常にAIが自動で床に落ちる髪を察知して即対応してくれるとしたら、とても効率が良く、理容室はいつも清潔で気持ちのいい空間になることでしょう。
 
次に、考えられるのはAI搭載の自動シャンプー機です。水流でマッサージしながら髪を洗うオートシャンプー(自動洗髪機)はすでに開発されているため導入済の店舗もありますが、AI搭載であれば、洗髪するお湯の温度や水流の速度・強さなど、お客さまの好みを聞いて自動で調節してくれそうです。もしそうなれば、理容師の職業病とも言える手荒れは圧倒的に減るかもしれません。ただ、実際に利用しているお客さまにとってそれが快適なシャンプーかどうかは別問題です。現在、行われているシャンプーは、人の手で行われていることが心地良さを生むのであって、人の手を介しないシャンプーが今後どこまで快適になり浸透していくかは予測できません。オートシェービングマシンも同様です。ロボットで対応することができても、施術されるお客さまにとって気持ちがいいかどうかはわからないからです。
 
そのほかに、自動精算機の導入による会計処理や自動タオル洗濯&折りたたみ機などがあるとしたらどうでしょうか。理容師の雑務が減り、本来の業務であるカットやカラーなどのスタイリングに集中できる時間が増えるとしたら、便利に使えるかもしれません。
また、仕上がりの画像を自動で撮影して電子カルテに残せれば、デジカメで撮影・印刷して貼り付けるという手間を省けるだけでなく、色褪せもせずきれいな画像のまま、しかも省スペースで、永久に保存することが可能になります。
 つまり、単純な作業はAIにまかせる時代になるかもしれませんが、基本的にはAIが発達しても理容師の仕事はなくならないでしょう。たとえるなら、マッサージチェアとマッサージ師のようなものです。代行は可能とはいえ、施術を受ける側にとって必ずしも快適かどうかはわからず、人への直接の施術は最終的に人が行うことになると考えられるのです。

取材協力先 山下祥央

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