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学芸員の20年後、30年後はどうなる?

学芸員の20年後、30年後はどうなる?

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学芸員は資格職であり、その業務には専門的な作業も数多くあります。また、働く場所が文化施設ということもあって、文化的な観点から美術館や博物館の重要性は変わらないと推測することができます。ではAIが発達してきている今、学芸員の仕事にどのような影響があるのでしょうか。今後について考えてみました。

学芸員に要求されるスキルが多い

学芸員という仕事はオールマイティーな仕事なので、完全にAIが取って代わるというのは難しいのではないでしょうか。
AIのアルゴリズムなどは展示の企画と割と近い部分があって、作品の色や描かれた年代をデータで入力してうまく並べるようなことはできるかもしれません。
ただし、ある画家の展覧会の準備を進めることを想定した場合、事前の調査として画家の日記を読み込む、作品を見る、関連する雑誌に目を通すといった深い理解と内容を伴ったマルチタスクが発生しますが、 AIを使って単純な計算で展示プランを導き出せたとしても、実際には展示としてはなかなかうまくいかないケースも出てくるはずです。
やはり、各人の個性や集めてきた情報や知識、人脈がとても大切になるのです。
作品を借りてくるときなどは特に、それまでの美術館同士の関係や、それぞれの館に在籍する人間対人間の感情的な部分が重要になってくる一面もあります。
つまり、人との調整力が必要になってきますので、それをAIでやろうとすると、逆に効率の悪い部分も出てくるのではと考えられます。そのため、いくらAIが進歩したとしても、現段階では学芸員という職種がなくなってしまう可能性は低いと言えそうです。

AI技術の発達で効率化を図れる部分も

AIとの共存を考えてみると、研究の部分において、AIの進歩はプラスになる可能性もあります。
情報がデジタル化されることで簡単に検索ができるようになったり、Apple Musicのように「いいね」を数多くすれば関連したほかの作品も推薦されたりする、といった機能が、論文を探すときなどにも使えれば、リサーチする際にかなり助かることでしょう。
最近は「ポケット学芸員」というアプリがあって、アプリ上で作品を見に行くと解説が出てくるといったようにデジタル化も進みつつあります。今までは作品の詳しい解説を聞きたい場合には、学芸員による解説会などに参加する必要がありましたが、どこでも解説が読めるというわけです。
ほかにもイヤホンをつけて位置認証をすれば作品の情報が流れるなどのツールは、今後もさまざまに開発されていくでしょう。

AIの発展は、学芸員という資格の専門性を生かした業務の効率化を図るうえでは、大いにプラスになる面が見込めます。そのためには今まで以上に知識や経験、人脈といったものが重要となってきそうです。

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