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応用化学のここが面白い

応用化学は、センスとひらめきで新しい物質を作りだすのが得意なタイプも、地道な努力で工業化に尽力するタイプも、どちらも受け入れる懐の深い学問です。また、オリジナリティーが強く保証されているので、過度な競争にさらされることなく、自分の道を突き詰めていけるのも魅力です。(芝浦工業大学 工学部 応用化学科 吉見靖男教授)

※このコンテンツは2018年の取材に基づき構成しています

オリジナリティーが強く保証される学問

多様なタイプを受け入れる懐の深さ

応用化学というと、何かの物質と物質を反応させて新しい物質を作りだすイメージをもつ人が多いようです。しかし、それは「合成」といって、応用化学の一分野でしかありません。ここに携わる人に求められるのは新しいものを生み出せるセンスやひらめき力です。分子の立体構造や電子の動きをイメージできて、どこに何を使えばいいかが思い描ける能力が必要です。しかし、化学工業にかかわる全体人数からいえば、そういう人はごく一部で十分です。
現場で大多数を占めるのは、その新しい物質をよりかんたんで、安全で、環境を汚さずに安価に作りだす方法の研究など、生産に携わる人たちです。この分野は地道にコツコツやっていけば必ず道が開けるもので、「合成」に携わる人とは違う、根気強さが求められます。
ひらめきを得意とするタイプも、地道にコツコツやることを重視するタイプも、力業で強引に解決にもっていくタイプも活躍の場があるのです。多様なタイプを受け入れる懐の深さは応用化学の魅力の一つです。

研究室では神経伝達の研究もしている。細かい作業はつきもの

発明したものはいつまでも自分のオリジナルに

例えば、iPhoneのように画期的な製品であっても、分解してみればどんな部品を、どんなふうに組み立てて作っているのかは専門家なら想像がつきますし、再現することもできるかもしれません。つまり、機械工学や電子工学などの分野では、斬新なアイデアで新製品を作っても、すぐに真似されて、類似製品が出てくる可能性があります。
もちろん化学製品も企業や研究所レベルで検査すれば、成分や分子構造を調べることはできます。しかし、成分がわかっても、その作り方まではかんたんにはわからないので、真似することが難しいのです。化学製品は「何でできているか」や「どんなしくみなのか」だけでなく、「どうやって作るか」、つまりプロセスも同じぐらい重要なのです。
つまり、応用化学は、自分が作ったものがいつまでも自分のオリジナルであり続けるということです。まさに「作った者のひとり勝ち」の世界ですね。他者との競争のなかで切磋琢磨していくのが多くの工業分野の魅力だとすれば、応用化学は競争のないなかで自分の道を突き進んでいけるのが魅力だと言えるでしょう。

取材協力:芝浦工業大学 工学部 応用化学科 吉見靖男教

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何度も試行錯誤しながら、ついにたどり着いた「大発見」!これが研究の醍醐味です

東京バイオテクノロジー専門学校 
バイオテクノロジー科(4年制) DNAコース(現:遺伝子コース)

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