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お酒に関する知識やカクテルを作る技術は仕事に就いてからでも身につけることができます。適性という意味でむしろ重要なのは人とのコミュニケーション力。決しておしゃべりが得意である必要はありませんが、人に興味をもっていることや、さりげない気配りができることなどはバーテンダーにとって欠かせない条件といえるでしょう。また、お酒が好きなことは大前提と思われがちですが、アルコールが苦手なバーテンダーもなかにはいるそうです。
人とコミュニケーションすることが好き
カウンター越しに常にお客さまと会話をする仕事なので「人が好き」「人とコミュニケーションすることが好き」ということは大切な条件の一つ。ただし、必要なのはおしゃべりが得意なことではなく、相手の様子をよく観察して、相手が求めている会話やサービスができること。意外と人見知りの人にそのようなセンスがあることも多いそうです。
気配りができること
バーテンダーは、カウンターに何人もお客さまが並んでいる状況で、一人ひとりのお客さまに対して常に気を配ることが求められる仕事。グラスが空きそうであれば次のお酒を勧める、飲み過ぎているようならチェイサー(お水)を出すといったきめの細かいサービスが、忙しいなかでもさりげなくできることが大切なのです。そのため、人をよく観察し、相手が求めていることをさっと感じ取って行動に移せるタイプの人は適性ありです。
ものをつくるのが好き
一般的に、バーテンダーという職業に「ものづくり」のイメージはありませんが、カクテルづくりには創意工夫が求められます。自分のアイデアを形にすることによろこびを感じる人に実は向いている仕事なのです。
お酒が飲めなくても大丈夫
未成年の間は、自分がお酒を飲める体質なのかどうかもわかりません。高校生であれば「バーテンダーにはあこがれるけど、アルコールがダメだったらどうしよう…」と心配になることもあるはず。バーテンダーにお酒好きが多いのは確かですが、実はお酒が飲めないバーテンダーもいるそうです。軽く味見ができれば仕事上は問題ないので、今の段階でそれほど気にしなくてもいいでしょう。
浅倉淳※2020年9月11日更新
バーテンダー。高校卒業後、飲食業に30年従事。世界最大規模の大会、WCC世界カクテルコンペティションで3位入賞。現在、店舗経営をしながら、社団法人日本バーテンダー協会の理事としてセミナー講師、協会運営、飲料メーカーの商品開発を行っている。
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