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ナレーターの1日のスケジュール

ナレーターの1日のスケジュール

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ナレーターの一日は、どのような仕事にかかわっているか、またその頻度によって大きく異なります。テレビやラジオで毎日放送されているような番組を担当していれば、会社員と同じように、決まった時間にスタジオに入り、打合わせ~下読み~リハーサル~本番と、決まった時間に終わります。単発の仕事であれば、仕事ごとに違う現場に行き、打合わせ、本番を迎えます。

朝の情報番組を担当している場合

朝の情報番組を担当している場合

0:00~1:00 放送局に到着
本来、契約上は午前1時に出勤していれば良いのですが、前倒し収録が発生することや、電車・バスなどの公共交通機関の遅れに備え、早めに出勤して待機することもあります。終電後の出勤であれば、迎車になります。
放送局に到着したら、録音ブース近くに待機します。その間に、当日の進行台本・担当ディレクター・収録ブースの場所・担当ニュースの内容などを確認し、固有名詞、アクセントなどは調べておきます。

3:00 待機、原稿確認、収録
その日の進行台本で自分の担当項目について、どんな内容で、どれくらいの長さか、また何本担当するのか、などを確認し、ディレクターから原稿が届くのを待ちます。原稿が手元に来るとすぐに下読み~収録、と進みます。
多くの場合、ここからはオンエアまでは時間との勝負です。オンエアに間に合うよう、ときには下読みする時間がなく、原稿を渡されてすぐに収録ということもあります。ディレクターの要望に短時間で応えるため、ナレーターには広い知識や表現力、そしてそれを生かす瞬発力が求められます。原稿が来る時間は、担当ディレクターや、その日の状況によってまちまちで、この番組では3~4時間待ちも当たり前です。待ち時間には本を読んでいるというナレーターも多くいます。
原稿が届きしだい下読みし、アクセントや固有名詞の読みに間違いがないかを確認して収録に臨みます。
午前4時半ごろにおこなわれるプロデューサーとキャスターとの打合わせを経て原稿に修正が入ることもあり、その場合には録り直します。

5:00 番組がスタート
急な直しに備えて録音ブース近くで待機しています。原稿の修正があれば、その都度再録していきます。また、映像を編集後、項目ごとに割り当てられた時間内にVTRの長さが収まるようナレーションを修正・調整しての録り直しとなることもあります。

7:30 オンエア確認
自分の担当したニュースや情報項目が無事オンエアされたのを確認して、業務は終了となります。実際にナレーションしている時間に対して、拘束時間はかなり長く、週5日レギュラーで担当する場合、昼夜逆転した生活リズムになります。

8:00 帰宅
番組終了と同時に局を出て帰宅します。

単発の仕事をしながらオーディションを受ける場合

単発の仕事をしながらオーディションを受ける場合

10:00 オーディションに参加
多くのナレーターは単発の仕事をしながら、機会があれば番組改編などのタイミングでレギュラーの仕事のオーディションを受けます。テレビのニュース番組、情報番組などは、改編期新番組に変わるときにナレーターオーディションがおこなわれることがあります。番組情報の解禁まではナレーターを募集していることをオープンにできないため、オーディションの開催は事務所や関係者でなければ知りえない情報となります。ほとんどの場合、フリーのナレーターも、どこかの事務所と業務提携してオーディションに参加します。オーディションは、まずボイスサンプルや書類等での審査を行い、通過するとボイスサンプルから選ばれた人が、面接と実際の原稿を読む音声テストに進みます。実際のスタジオなどでおこなわれることもあれば、放送局内の会議室などで、面接官の目の前で原稿を読み上げることもあります。
オーディションがない番組では、事務所の営業力や関係性などを加味してボイスサンプルのみで決まることもあります。指名での仕事でない限り、どの仕事もオーディションで決まります。しかし、出向いてオーディションに参加する機会は少ないです。また前述のような大規模なオーディションでナレーターが決まることは、帯番組が新しく変わるときなどの限られた機会です。
通常は、ナレーターが必要だという情報が入ると、事務所内でその仕事の内容にマッチしそうな人に声がかかります。他社と競合のこともあれば、事務所で受けた仕事であり、事務所内だけで競うこと(決めるのは制作サイド)もあります。レギュラーであれ単発であれ、テレビ番組であれCMであれVPナレーションであれ、声をかけられたら、仕事の内容・日程を確認したうえで、仕事を受けるか受けないかを返答。受ける場合、「仮押さえ」といって結果が出るまでその日程をキープしておく必要があります。その後、制作サイドの審査(ボイスサンプル等)を経て、合否が返ってきます。フリーのナレーターは、制作側から直接、あるいは提携している事務所から声がかかることになりますが、仕事までの流れは同じです。CMやテレビ番組などのオーディションは仮原稿があり、それを収録した音声データを送って選考、ということもあります。
13:00 ボイスサンプル作成
ボイスサンプルの作成をおこないます。ニュース用、バラエティー用、CM用などジャンルごとに作成することが多いですが、ナレーターによってはオーディションごとに異なるボイスサンプルを作成する場合も。そうでない場合でも1年に1回ほど、新しいボイスサンプルを用意します。
声の仕事に欠かせないボイスサンプルはナレーターにとっても大切な営業ツールです。ボイスサンプルのできが仕事に直結するといっても過言ではありません。約3分という短いボイスサンプル。その中に自分をアピールする要素を盛り込んでいきます。得意なジャンルはもちろん、これからやってみたいジャンルのナレーションを収録することも必要です。ナレーターによっては、ニュース用、バラエティー用、CM用など、ジャンルに分けてボイスサンプルを作成することもあります。また受けるオーディションに合わせて作成する場合も。そうでない場合でも1年に1回ほど、新しいボイスサンプルを用意します。
16:00 ワークショップ参加
スキル向上のため、人脈づくりのため、ワークショップに参加します。講師の方が担当した番組のナレーションや吹き替えを実際にやってみて指導を受けることができるなど、実践的に学ぶことができるのが魅力です。

取材協力

野﨑 千華(ナレーター/フリーアナウンサー)

元南日本放送アナウンサー。放送局退社後、養成所を経てナレーター、フリーアナウンサーとして活動。声優事務所やナレーター事務所に所属し、テレビ番組やCMナレーション、情報番組では生ナレーションにも携わる。2018年よりフリーランスで活動中。

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