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航空整備士の各資格を取得するには、国土交通省が実施する試験に合格しなければなりません。学科試験を通過した後、整備経験を得て実地試験に合格することで取得できます。
資格は、航空機の大きさや種類、業務範囲に応じて一等航空整備士、一等航空運航整備士、二等航空整備士、二等航空運航整備士、航空工場整備士の5種類があります。
なお、国土交通大臣指定航空従事者養成施設で学んだ人は、学内の技能審査に合格すると、資格試験の実地試験が免除となり、学科試験のみで在学中に取得を目指せます。
航空機整備訓練課程を設けている学校では、在学期間を実務経歴として認めてもらえるメリットがあります。
航空整備士(航空従事者技能証明)の受験資格
航空従事者技能証明のひとつとして行われる航空整備士の試験は、資格ごとに受験資格も異なります。
最大離陸重量に制限のない大型機の整備ができる一等航空整備士は、20歳以上・整備経験4年以上。一等航空運航整備士は、18歳以上・整備経験2年以上が必要です。
最大離陸重量5.7t以下のヘリコプターやセスナなど、中・小型機を扱うことができる二等航空整備士は、19歳以上・整備経験3年以上。二等航空運航整備士は18歳以上・整備経験2年以上が必要で、航空工場整備士も18歳以上・整備経験2年以上が必要です。
なお、国土交通大臣指定航空従事者養成施設では、二等航空運航整備士、二等航空整備士、一等航空運航整備士の資格取得を在学中に目指すことができ、航空機整備訓練課程を設けている学校では、教育を修了すると資格要件のひとつである整備経験の一部が認められます。
航空整備士試験の内容
試験は、学科試験と実地試験の2段階からなり、学科試験に合格しなければ実地試験は受けられません。
学科試験は、航空法規、機体構造などについて、マークシート方式で行われます。この学科試験は科目合格制度が採用されているので、一度に全科目合格できなくても、最初に合格してから1年以内に全科目を合格できればよいことになっています。学科試験の合格結果は有効期限が2年間なので、この間に実地試験に合格する必要があります。
実地試験は、整備の基本技術や検査知識、点検作業や整備技術などが審査されます。
なお、資格は航空機の種類(飛行機、回転翼航空機、滑空機など)に限定され、さらに等級や型式(ボーイング777、エアバスA-320型など)に限定されます。そのため、同一の資格であっても異なる機体を扱う場合は、等級や型式ごとに試験に合格する必要があります。
大手航空会社では社内資格も重要
複数の機種を運用している大手航空会社では、一等航空整備士、一等航空運航整備士の中にも、複数の型式でライセンスを取得している人が珍しくありません。また、ある航空会社では最終的に運航を承認できる主任者に対し社内試験を設けているなど、国家資格取得がゴールではなく、入社後もさらなる知識や技術の習得が求められます。
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