カレッジマネジメント187号
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25る中国を学ぶことができる。そして、1か月間のインターンシップは、中国でのビジネスを肌で感じることになる。インターンシップ先の企業は、当初は日系企業であったが、現在では中国企業もあり、約30社に及ぶ。通常、中国の大学において、学生寮で中国人学生と外国人学生を同室に住まわせることはできないそうだが、当時の大連市長に掛け合って、それを認めてもらったそうだ。インターンシップ先も、1つひとつ開拓してきたという。もともと、亜細亜大学はその名の通りアジアの興隆に寄与する人材の養成を掲げて設立されており、とりわけ中国との関係は深い。すでに、半世紀以上前に中国からの留学生を一度に100名近く迎え入れていたなどの経緯もある。そうした沿革のもとに、日本と関係も深い土地柄であり、日系企業の進出も多い、大連という場を選んだという。「夢カレ」のプログラム履修者は、この留学に自動的に参加できるわけではない。1年次終了までに日本中国語検定協会の3級の取得、2年次前期までの「夢カレ」と所属学部の双方の必修科目・選択必修科目の単位の取得、授業期間中・夏休み期間中の各種の研修や集中講習に参加して所定の評価を得ることなど、厳しい条件が課されている。大連外国語大学漢学院には、亜細亜大学の専属スタッフゼミであり、ここで各自の関心や将来のプランに合わせた研究を進める。2本めは、中国理解であり、まずは中国語の修得、加えて中国の社会や文化を学習する授業から構成される。「夢カレ」生として履修すべき必修科目は、学部や学科によってやや異なるが、この2本の柱で50単位前後にのぼるボリュームのあるプログラムである。そして「学部の専門科目」を並行して受講する。ダブル・メジャー教育と称されている理由が分かる。3本めは、キャリア・サポートであり、キャリアデザインやキャリアプランなどの一般的な科目とともに、留学準備セミナーなども用意されている。留学+インターンシップこのプログラムの極めつけで、3本の柱を貫くのが、2年次後期の5カ月間(8月から翌年の1月)の大連外国語大学漢学院への留学と、そのうちの約1カ月間の大連の企業でのインターンシップである。この5カ月で、中国語にブラッシュアップをかけ、中国の仕事と生活を体験し、中国という社会の伝統と文化に学ぶのである。大連外国語大学では、学生寮において中国人学生とルームシェアをする。そのことで中国語だけでなく、生きていリクルート カレッジマネジメント187 / Jul. - Aug. 2014特集 インターンシップの教育効果図表1 アジア夢カレッジのカリキュラムHP、アジア夢カレッジパンフレットより編集部作成●「所属学部」と「夢カレ」のダブルメジャー教育で4年間学ぶ。●2年次後期にAUCP(Asia University China Program)を体験。 1年次2年次4年次3年次学部のカリキュラム学習の専門性AUCP5カ月間の中国留学+インターンシップ●大連外国語大学留学「中国語」「中国の仕事と生活」「中国の伝統と文化」●学生寮で中国人ルームメイトと共同生活し、中国語・異文化理解●現地企業で1カ月のインターンシップ専門分野中国理解キャリアサポートフィールドワーク中国キャリア開発入門Ⅰ中国研究ⅠキャリアデザインⅠⅡⅢ基礎ゼミⅠ中国キャリア開発入門Ⅱ適職入門ⅠⅡⅢ基礎ゼミⅡ現代アジアの人と社会現代アジアと中国留学準備セミナーⅠⅡⅢ応用ゼミⅠ応用ゼミⅡ成果指導ゼミⅠ成果指導ゼミⅡ現代アジアとキャリアデザインキャリアプランⅠⅡⅢ国内インターンシップ就職フォローアップ中国語中国語コミュニケーション夢カレのカリキュラムアジアの専門性

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