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歯科技工士の20年後、30年後はどうなる?

歯科技工士の20年後、30年後はどうなる?

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歯科技工士の仕事はAIや機械の進化により何か影響を受けることはあるのでしょうか。すでに一部の歯科医院などでは、歯科医院内で患者の口腔内をスキャンし、すぐに機械で入れ歯を作ることのできる機械も出はじめています。今後、歯科技工士に代わり機械がすべての業務を行うことはあるのでしょうか。

すでに機械による入れ歯などの加工技術は歯科医院に導入されつつある

未来のイラスト
未来のイラスト

すでに歯科技工士の代わりに、機械が歯科技工士と近い仕事をすることができている場面もあります。歯科医院内に専用の機械を導入すれば、患者の口腔内をスキャンし、すぐにその場で3Dプリンターにより入れ歯やかぶせ物を作ることができます。
通常であれば、“印象を取る“といってピンク色の粘土のようなもので歯の型を取り、その型を歯科技工士に送り、そこから模型を作り入れ歯やかぶせ物を制作します。しかし、口腔内スキャンをすれば、その場で機械によって歯の型を作ることができ、早ければ20分程度で入れ歯やかぶせ物がその日のうちに完成します。そのため、患者の負担も軽く時間を短縮することもできます。今はまだ保険適用外のため患者の費用負担が高額であることや、この機械自体も高額であるため、一部の歯科医院でしか導入していません。

本当にいいモノを作る技術のある歯科技工士は機械に負けない

機械やAIにとって代わられる可能性のある歯科技工士の仕事ですが、実際には“機械で作った技工物“と「歯科技工士が制作した技工物」にはクオリティーの差があると考えています。そのため、今後は3Dプリンターなどの機械で作ったそれなりのクオリティーの技工物を求める患者と、職人である技工士が作ったクオリティーの高い技工物を求める患者に二分されるのではと思います。
機械で作った技工物はたしかに完成までのスピードは早いですが、均一な削り方しかできなかったり「●番の色」などと指定するしかなく、その患者のほかの歯と同じ色にするように複雑な色合いを表現することができなかったりします。
さらに、歯科技工士は歯科医師ごとのクセを把握し「この歯科医師はこのような削り方のクセがあるから歯の根元はここまでの位置に合わせるのがベストだ」「この歯科医師はこのくらいのフィット感を求める傾向がある」というように微調整することができますが、機械にはできません。入れ歯やかぶせ物などの技工物は一人ひとりの口の中にぴったりと合わせなければならない繊細なものです。
そういう意味で、しっかりとしたスキルをもった歯科技工士は今後も重宝されるのではないかと考えています。

取材協力

太田 亮太

G.G. Dental Laboratory 高校までテニス一筋で過ごす。大学進学の際にスポーツ推薦を得ていたが、入れる学部が限られていたため、将来を真剣に考えたときに、人と異なる仕事がしたいと思うようになる。その際に、たまたま知った歯科技工士という職業に興味を持ち、スポーツ推薦を辞退し、歯科技工士になる。

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