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物品を輸出入したい顧客から依頼を受け、その代理として通関業務を行うのが通関士の仕事です。具体的な業務としては、①通関書類の作成、②通関手続き、③不服申し立て、④税関に対する主張・陳述という4つの仕事があります。
このうち中心となるのが書類作成業務で、例えば輸入申告書の場合、輸入する商品の課税価格や徴収される関税額・消費税額などを計算して書類に記入し、コンピュータシステムを使って税関に送信します。記入内容に少しでもミスがあると大きなトラブルに発展することがあるので、書類作成には緻密さが求められます。
通関書類の作成
通関士のメイン業務は、輸出入者の代理として通関書類の作成を行うことです。通関書類には「輸出申告書」「輸入(納税)申告書」「異議申立書」「審査請求書」などがあり、これに準ずる書類として「更正請求書」「納付書」「過誤納金充当申立書」などがあります。
例えば輸入申告書の場合、海外の輸出元が作成した英文の明細書を参照して輸入する商品を特定し、課税価格や徴収される関税額・消費税額などを計算して書類に記入します。記入内容にミスがあると大きなトラブルに発展する可能性があるので、書類作成には緻密さが求められます。
通関手続き
通関手続きには、輸出入の申告、関税・消費税の申告、貨物のチェック、積み込みの申告、保税地域(輸入手続が済んでいない貨物などの保管場所)に貨物を置く申請などがあります。
現在、申告する書類は税関・通関業者・銀行などをオンラインで結んだNACCS(ナックス)と呼ばれるコンピュータシステムで管理されており、書類の送付や審査などはすべてパソコンを使ったオンラインでやりとりされています。
不服申し立て
通関士が行った通関手続きを税関長が認可せず、何らかの処分が下されるケースもあります。その処分が不服な場合、通関士は、輸出入者の代理として不服申し立てを行います。
税関長はこの申し立てに対して何らかの決定を下しますが、その決定にも不服がある場合は、財務大臣に対して審査請求することができます。
税関に対する主張・陳述
税関から調査・検査・処分があった場合、通関士は、輸出入者の代理として、税関官署に対して主張または陳述を行うことができます。税関職員によって貨物検査が行われる場合は、通関士が立ち会うこともあります。
税関に対する主張や陳述は、通関業者の独占業務であり、弁護士などがこれを行うことはありません。
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